山口誓子
昭和初期に水原秋桜子、高野素十、阿波野青畝とともに「ホトトギスの四S」とされたが、のちに同誌を離反した秋桜子に従い「ホトトギス」を離脱。従来の俳句にはなかった都会的な素材、知的・即物的な句風、映画理論に基づく連作俳句の試みなどにより、秋桜子とともに新興俳句運動の指導的存在となる。
山口誓子の句碑
山車統べて鎧皇后立ち給ふ
山口誓子
三重県 桑名市
水神に守られ冬も大河なり
山口誓子
三重県 桑名市
町なかの昔の松の春の暮
山口誓子
三重県 四日市市
八方に向き鴨の向定めなし
山口誓子
三重県 四日市市
揚雲雀この丘佳しと天に告ぐ
山口誓子
三重県 鈴鹿市
寝釈迦像人天蓋の下なるかな
山口誓子
三重県 鈴鹿市
菩提樹の緑有縁に蔭與ふ
山口誓子
三重県 鈴鹿市
舟漕いで海の寒さの中を行く
山口誓子
三重県 鈴鹿市
噴水高揚る水玉が水玉追ひ
山口誓子
三重県 鈴鹿市
虹の環を以て地上のものかこむ
山口誓子
三重県 鈴鹿市
寺の古び月夜のけふのごときはなし
山口誓子
三重県 鈴鹿市
本堂のみ佛の燈も雛の宵
山口誓子
三重県 鈴鹿市
一湾の潮しづもるきりぎりす
山口誓子
三重県 鈴鹿市
海に出て木枯帰るところなし
山口誓子
三重県 鈴鹿市
切通し多羅尾寒風押し通る
山口誓子
三重県 伊賀市
佛恩に浸る銀杏の大緑蔭
山口誓子
三重県 津市
若き日のけふを荒波にも泳ぐ
山口誓子
三重県 津市
巨き船出でゆき蜃気楼となる
山口誓子
三重県 津市
城を出し落花一片いまもとぶ
山口誓子
三重県 松阪市
葉桜も諸枝を天へ差し擧げる
山口誓子
三重県 松阪市
巣燕も覚めゐて四時に竈焚く
山口誓子
三重県 伊勢市
孫右衛門西向き花のここ浄土
山口誓子
三重県 伊勢市
知盛の谷水とし植田とす
山口誓子
三重県 伊勢市
香木も立つ萬緑の大斜面
山口誓子
三重県 いなべ市
緑蔭や椅子よりも石掛け易し
山口誓子
三重県 いなべ市
青葭に芭蕉の水路なほ残る
山口誓子
三重県 桑名郡木曽岬町
露けさよ祷りの指を唇に触れ
山口誓子
三重県 三重郡朝日町
雪嶺の大三角を鎌と呼ぶ
山口誓子
三重県 三重郡菰野町
群山の中系なすは雪嶺のみ
山口誓子
三重県 三重郡菰野町
松檜左右に開き青嶺見す
山口誓子
三重県 三重郡菰野町
青の国開くよ葛の茂る地に
山口誓子
三重県 三重郡菰野町
円空仏外に出で来て枯銀杏
山口誓子
三重県 三重郡菰野町
七萬の鐘の字が鳴る紅葉山
山口誓子
三重県 松阪市
衆のため大師の使道をしへ
山口誓子
三重県 多気郡丹生
初富士の鳥居ともなる夫婦岩
山口誓子
三重県 伊勢市
真珠筏入江の奥に年迎ふ
山口誓子
三重県 伊勢市
春潮に飛島はみな子持島
山口誓子
三重県 伊勢市
礼拝す佛のために咲く花
山口誓子
三重県 度会郡玉城町
初凧に島々伊良湖岬も島
山口誓子
三重県 鳥羽市
眞珠島白葉牡丹も眞珠なり
山口誓子
三重県 鳥羽市
百年を守護の青峯山青し
山口誓子
三重県 鳥羽市
初日出て三つ島が置く三つの影
山口誓子
三重県 鳥羽市
差し出でて崎々迎ふ初日の出
山口誓子
三重県 鳥羽市
葉月湖伊雑の宮をさしてゆく
山口誓子
三重県 志摩市
高き屋に志摩の横崎雲の峯
山口誓子
三重県 志摩市
遠近に霊山ありて初ゴルフ
山口誓子
三重県 志摩市
五月波寄せ来て砂の浜揺れる
山口誓子
三重県 志摩市
生きてまた松の花粉に身は塗る
山口誓子
三重県 北牟婁郡紀北町
写真はありません
ひぐらしが鳴く奥能登のゆきどまり
山口誓子
石川県 珠洲市
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